こんにちは! 涼羽です。前回、All in one Eclipseのインストールができました!
Javaプロジェクトの作成
早速始めていきます! Eclipse画面の左上の方に、「Javaプロジェクトの作成」というのがあるので、クリックします。
プロジェクト名とJDKバージョンの指定
わかりやすい名前であれば何でも構いません。今回はJavaを動かす初めてのレッスンということで「Lesson1」にしてみましょうか。
プロジェクト名以外にも設定するところいっぱいありますけど、どうしたらいいですか?
基本的には変更せずそのままで構いません。「実行環境JREの使用」は、最新版(JavaSE-XXの番号が最も大きいもの)を選んでくださいね。その後、「完了」をクリックします。
Java SEのバージョンによって、使用できる機能が異なる場合があります。特別な事情がない限りは、基本的に最新版で構いません。
モジュール名(module-info.java)の設定
モジュール名はプロジェクト名と同じ名前で構いません。
プロジェクトとmodule.javaの作成完了
できました!! これでプログラムが作れるんですね!
これでプロジェクトは作成できたのですが、プログラムを書き始めるにはもう少しだけ準備が必要です。
クラスの作成
画面左側の「パッケージ・エクスプローラー」内に作成したプロジェクト
を右クリックし、「新規」→「クラス」をクリックします。
クラス情報の入力
パッケージ名はお好きな名前を付けてください。ひとまず「pkg」としておきましょうか。
簡単に言うと、作成した複数のプログラムをグループ分けするものです。複数のプログラムを作成するのは先になるので、その時に改めて説明しますね。
クラス名は「Lesson1」で大丈夫です。慣例として、クラス名の先頭の1文字は大文字にするので、覚えておいてくださいね。
ちょっと待ってください!! 「public static void main(String[] args)」にチェックを入れるのを忘れないでくださいね。
わかりました……けど、このチェックボックスって何なんですか?
「プログラムがここから始まるよ」という開始地点になるものです。自分で入力してもよいのですが、面倒ですからね。
自動入力! 便利な世の中ですね!! 今度こそ完了、っと!
「public static void main(String[] args)」は、
エントリーポイント(プログラムの開始地点)となります。
ここでチェックを入れておくと、エントリーポイントを自動で入力してくれるため便利です。
クラスの完成
これでクラスが完成しましたね。パッケージ・エクスプローラーに「Lesson1.java」が作成され、右側にLesson1.javaの内容が表示されています。
画面右側のタブで編集対象の「.java」ファイルを切り替えることができます。「module-info.java」は当面使用しないので「×」で閉じて構いません。
閉じた「.java」ファイルは、画面左側の「パッケージ・エクスプローラ」に表示されている「.java」ファイルをダブルクリックすることで、開くことができます。
最初のプログラム「Hello, world!」
いよいよ最初のプログラムを書く時が来ましたね!! いや~緊張しちゃうな~!!
そんなに身構えなくても大丈夫ですよ。
7行目の先頭でTabキーを押してタブを挿入してから、「System.out.println("Hello, world!");」と入力します。
文末に「;」(半角セミコロン)を忘れずに付けてください。
Java言語では、半角セミコロンまでが一つの文とみなされます。
日本語で言うと「。」(句点)に相当するものです。
package pkg;
public class Lesson1 {
public static void main(String[] args) {
// TODO 自動生成されたメソッド・スタブ
System.out.println("Hello, world!");
}
}
クラス作成時に「public static void main(String[] args)」のチェックを入れ忘れた場合は、上記のコードの通りとなるよう、5行目と7行目を手動で入力すれば大丈夫です。
左側に表示されている番号は「行番号」と呼びます。
いい質問です。タブは入れなくてもプログラムは動きますが、見にくくなるんですね。以下の例を見てください。
package pkg;
public class Lesson1 {
public static void main(String[] args) {
// TODO 自動生成されたメソッド・スタブ
System.out.println("Hello, world!");
}
}
このくらいの分量であれば読めなくもないのですが、これが何十行ものプログラムとなると、大変読みにくくなりますね。
とっても簡単です! 「{」の次の行からはタブを一個増やす、逆に「}」の次の行からはタブを一個減らす、ただそれだけです!
中括弧「{」から中括弧閉じ「}」の間を「ブロック」と呼び、ブロックはプログラム内で「意味のあるまとまり」であることを表します。中括弧の内側にいくごとに、1段階ずつタブを追加していくと見やすくなります。「中括弧の内側には1段階タブを追加する」と考えればOKです。
XXXXX{
YYYYY{
ZZZZZ{
~~~;
}
}
}
ちなみにタブじゃなくてスペース連打じゃダメなんですか?
プログラム実行のための設定
そうですね! 初回にプログラムを実行する際は、設定が必要となります。実行
ボタンをクリックし、実行構成画面で「Javaアプリケーション」をダブルクリックしてください。
「プロジェクト」が「Lesson1」、「メイン・クラス」が「pkg.Lesson1」となっていることを確認し、「実行」をクリックします。
左下の「コンソール」ってところに「Hello, world!」って表示されました!! ちゃんと動いたってことですね!
おめでとうございます。初めてのプログラム、ちゃんと動きましたね。
エラーが発生した場合の解決法
エラーが発生した場合の解決法については、以下の記事を参考にしてください!
【付録】Eclipseの各部の説明
以下、Eclipse 2020における画面各部についてご説明します。
線で区切られたEclipseの各部を「ビュー」と呼びます。
「パッケージ・エクスプローラー」ビュー
まずは、パッケージ・エクスプローラーです。パッケージ・エクスプローラのビューは、一番左上にあります。
パッケージ・エクスプローラー部分は、以下のような構成となっています。
「~.java」ファイルをダブルクリックすると、後述のソースコードビュー内にファイルを開くことができます。
また各アイコンの左側の「>」を開くと、以下のような階層構造になっています。
- Javaプロジェクト(画像では「Lesson1」というプロジェクト名) … アプリケーションの単位です。ゲームであればタイトル、アプリケーションであればその名前をプロジェクト名とするイメージです。
- src … ソースコード(プログラムを記述したファイル)を格納するフォルダです。Javaプロジェクトに画像ファイルや音楽ファイルなど、ソースコード以外のファイルを含める場合は、srcフォルダの中ではなく、Javaプロジェクトの中に置きます。
- パッケージ(画像では「pkg」というパッケージ名) … 複数のjavaファイルを関連付けて、一つのかたまりとしたものです。ほかの方が作成したプログラムを取り込む場合や、複雑なアプリケーションをいくつかの機能ごとに分割する場合などに使います。
- javaファイル(画像では「Lesson1.java」というファイル名) … ソースコードを記載するファイルです。
- クラス(画像では「Lesson1」というクラス名) … クラスとは、簡単に説明するとアプリケーションを構成する「パーツ」です。例えば、画面を表示するアプリケーションでは、「画面を表示するためのクラス」「画面で入力した内容を処理するクラス」などのクラスを作成するイメージです。アプリケーションは1個~複数個のクラスを用いて作成します。
※クラスの解説は後日行います - メソッド(画像では「main」というメソッド名) … メソッドとは、クラス(上記でいうパーツ)を構成する機能です。一つのクラスは1個~複数個のメソッドを用いて作成します。「main」メソッドはエントリーポイント(プログラムの開始地点)となります。
例えば、図書館の「図書管理システム」を開発する場合、以下のようなイメージとなります。
・Javaプロジェクト名「BookManagementSystem」
・パッケージ名「secondstep.bookManagementSystem」
・Javaファイル名「MainWindow.java」「Book.java」「User.java」
・クラス名「MainWindow」「Book」「User」
・メソッド名
「MainWindow」クラスのメソッド:「main」
「Book」クラスのメソッド:「getName」「getIsbn」「getAuthor」
「User」クラスのメソッド:「getName」「getAddress」「getTelNo」
「ランナー」「アウトライン」ビュー
続いて「ランナー」「アウトライン」ビューです。
これらのビューは、初心者のうちはあまり使用しないため、説明は割愛します。
「問題」「コンソール」ビュー
続いて「問題」「コンソール」ビューです。
まずは、「問題」ビューです。問題ビューには、文法エラーの内容が表示されます。以下の場合、3つのエラーが発生しています。また、それぞれのエラーがどのソースコードの何行目で発生しているかが一覧でわかるため、便利です。
同様のエラー表示は、後述のエディタービューの左側や、ソースコード中の該当箇所にも表示されます。
続いて、「コンソール」ビューです。コンソールビューでは、System.out.printlnで記述した内容の表示、文字の入力(※後日解説します)、エラーの表示などで使われます。
黒文字はSystem.out.printlnで表示した内容です。
緑文字はアプリケーション実行時に、キーボードから入力した文字です。
赤文字はアプリケーション実行時に発生したエラーです。(「例外」と呼びます)
「エディター」ビュー
最後に、「エディター」ビューです。エディタービューでは、「~.java」ファイルを開けるのはもちろんのこと、プロジェクトに取り込んだテキストファイル等も編集することができます。
エディタービューは以下のようになっています。
エディタービューの左側にグレーで表示されている1,2,3,・・・という数字は、「行番号」です。また、行番号の横に表示されている○に「-」のボタンをクリックすると、メソッドを畳んだり、畳んだメソッドをもとに戻したりできます。